2014年9月12日金曜日

和倉温泉・加賀屋新社長就任披露宴へ。

今日9月12日、和倉温泉・加賀屋新社長就任披露宴へ招待され行ってきました。

ご存知のように加賀屋は、創業108年の老舗旅館であり、第39回「プロが選ぶ日本のホテル・旅館100選」において、34年連続総合第1位の評価を頂く和風旅館です。
能登客殿から雪月花がオープンした頃迄、長い間 私が色々デザインさせて頂いた大切なクライアントでもあります。現在の相談役・小田禎彦氏と共に加賀屋グループのCIづくりは、生涯忘れる事が出来ない思い出です。今回、長男の小田與之彦氏が今年4月に5代目加賀屋代表取締役社長に就任し、今日 社長就任披露感謝の宴が開催された訳です。こうして新しい社長へ引き継がれて発展して行く加賀屋をみる事ができ感無量です。


感謝の宴の始まり。

小田與之彦氏の社長就任ご挨拶。
(樽酒のバックに私のデザインした雪月花のシンボルが見えます)

福岡ソフトバンクホークス球団取締役会長:王貞治氏の祝辞。



宴の始まり:鏡割り



新社長:小田與之彦氏と。


相談役:小田禎彦氏と。

加賀屋グループの料理旅館:金沢茶屋の女将さんを囲んで。
(左は友人の書家・齊藤さん)

パーティで久しぶりに再会した懐かしい
雪月花の建築設計士:山本さん (左) と輪島屋本店:中室社長 (右) と。



私がデザインした思い出の雪月花オープンポスター。
(1989年作)








2014年9月11日木曜日

小川修の「アート5・7・5」展の作品紹介ー6

<小川修の「アート5・7・5」展作品紹介ー6>
8〜9作目は「風光る」と「空蝉」の2句

私の実家は、能登の押水(現 宝達志水町)です。もう28年前に私は金沢へ移りましたが、父母は亡くなる迄押水で暮らしました。父母の死後、実家を取り壊し 今は雑草が繁り ただ風が淋しく吹き過ぎてゆくばかりです。時々 実家跡に立つと父母の声が、聞こえてくるように錯覚します。

今は、実家跡に名も知らない雑草が繁り 
ただ風が淋しく吹き過ぎてゆくばかりです。

現在、金沢の我が家の庭に大きな木蓮が1本があり
毎年夏になると沢山の蝉が留り激しく鳴いています。
そして、庭の小さな木の葉の裏に沢山の空蝉が・・・。
必死に葉に縋る姿が祈る姿と重なり合い出来た句です。











2014年9月10日水曜日

小川修の「アート5・7・5」展の作品紹介ー5

<小川修の「アート5・7・5」展作品一部紹介-5>
7作目は「みちのくの蝶を詠んだ1句。

3年前の未曾有の東日本大震災。悲しい出来事から新しく再生へと進む「みちのくに幸あれと祈って1句つくりました。 避難地の人なき駅に可憐な蝶がひとつ舞う。静かな風景の中から再生の希望が生まれるように・・・。どこまでも続く鉄道のレールが、未来に続く希望になるように・・・。


下は、今回始めて制作した掛軸バージョンです。








2014年9月9日火曜日

小川修の「アート5・7・5」展の作品紹介ー4


<小川修の「アート5・7・5」展作品一部紹介ー4>
4〜6作目は、父を詠んだ3句。

私の父は、外ではよく喋るのに 家に入ると家族と話をしない人でした。子供心に何と冷たい父だと何時も思っていました。その分、母と話す事が多く 父との思い出が少ない日常でした。しかし、母も父も亡くなった今、何故か父を詠んだ俳句が多いから不思議です・・・。


父は、私が海外旅行へ行っている間に
自宅で一人 熱中症で亡くなりました。
その事が今も悔やまれます!


また、父は庭石が好きでした。何でそんなに石が好きなのか?
と聞いた事がありました。返答は「石はしゃべらないから」でした。
偏屈な人と思いましたが、今となると少し分かる気もします。


もうひとつ、父は家族と会話しない変りに、
よく怒鳴りました! その為、母も子供達も
なかなか父を好きになれませんでした。
亡くなった今、怒鳴られた事が何故か懐かしく思います。







2014年9月8日月曜日

小川修の「アート5・7・5」展の作品紹介-3

3作目は、私の好きな能登半島:大沢・上大沢の「間垣」です。

能登半島の外浦にある輪島市大沢・上大沢。日本海から吹き付ける冬の寒風から家屋を防ぐ為、高さ約 5mの苦竹で屋敷を囲む垣根 (間垣) が連なる「間垣の里」。 来春から放送が始まるNHK連続TV小説「まれ」のヒロイン・希が暮らす場所です。現在の人口は、190人 (88所帯) 、海沿いの厳しい過疎の町です。 でも、時々訪ねる私には、何とも云えない魅力に満ちた村です。集落は、海に面する以外の三方を山に囲まれており、まるで孤高の村のようにみえます。間垣景観は、まさに里山里海の育んだ景観でもあると思います。


能登の厳しい自然と共存した上大沢のイメージです。
間垣に吹き付ける寒風がまるで泣くような音(虎落笛)を出します。

若い頃、私がADとなりデザインした輪島の観光ポスター。
西保海岸の上大沢の間垣を素材にしたものです。
(イラスト:西のぼる氏/コピー:出島二郎氏)

実際の上大沢の間垣風景。







2014年9月6日土曜日

小川修の「アート5・7・5」展の作品紹介-2

2作目は、金沢の粋な茶屋街へとつづく「暗がり坂 (暗闇坂)」。

かつて茶屋街が華やかな頃、金沢の旦那衆が人目を避けてこの坂を抜け、主計 (かずえ) 町やひがし茶屋街の茶屋へ通ったと云われています。坂を下ったすぐ脇に主計町検番があり、芸妓さんの三味線やお唄の稽古の音が聞こえてきます。

「暗がり坂」は、どこか秘密の場所へ抜ける道、そんな風にも思えてきます。

暗がり坂の命名は泉鏡花。金沢の文豪、泉鏡花が毎日ここを通って学校へ。そして、主計町の中にもう一つある坂道「あかり坂」。「あかり坂」の名付け親は、金沢ゆかりの五木寛之です。



かって旦那衆が人目を避けてこの坂を下り
芸妓に逢いに行ったイメージでデザインしました。

写真の右が、主計町検番。
茶屋の細い路地の奥は、行き止まりに見えるがジグザグの石段が続き、
上がりきれば久保市乙剣宮という社殿の美しい神社に出ます。



2014年9月5日金曜日

小川修の「アート5・7・5」展の作品紹介-1

先般、開催終了した小川修の「アート5・7・5」展の作品一部を紹介させていただきます。
まず1作目は「男川」から!
上:今回の展覧会案内DMにしようかと迷った作品「男川」。
下:対称的な第1回目の個展で発表した「女川」。
金沢には、2つの川が流れています。
1つは、加賀友禅流しで有名な優しい流れの浅野川。別名「女川」。
もう1つは、室生犀星の詩で詠われたゆったりと流れる犀川。別名「男川」。
今回は、前作の「おんな川」と 対にするために創りました!