2021年7月4日日曜日

「偉い友達 芥川龍之介」ポスター&チラシ完成。

 「蜘蛛の糸」に導かれて。

毎回デザインさせて頂いている室生犀星記念館「偉い友達 芥川龍之介」ポスター&チラシが完成。今回の企画展は「芥川賞」で有名な文豪・芥川龍之介と室生犀星の関係。
私が初めて芥川作品を知ったのは、小学生の時、先生が紙芝居のようなもので「蜘蛛の糸」を教えてくれた。この世に天国と地獄がある事を知り、その地獄の恐ろしさに子供心に震え上がった。そして 主人公の悪人カンダタの名前は一生忘れないものになった。
デザインする時、一本の蜘蛛の糸がカンダタへ向かって 静かに降りていくシーンが一瞬にして浮かんだ。子供の時、いかに衝撃を受けていたかを知った。
室生犀星は、芥川龍之介と親密になり 付き合いを深めるほど「あんな偉い奴を友人に持つてゐる喜び」に奮い立ったと云います。一方、自らを本質的には詩人と考えていた龍之介は、詩人犀星を深く尊敬し、自身にない純粋性や感受性、精神力の強さをひとつの完成された人格とみて羨んでもいました。

詳しくは下記アドレスで!

ポスターデザイン。

チラシデザイン。
 

追記  「蜘蛛の糸」あらすじ:
釈迦はある日の朝、極楽を散歩中に蓮池を通して下の地獄を覗き見た。罪人どもが苦しんでいる中にカンダタ(犍陀多)という男を見つけた。カンダタは殺人や放火もした泥棒であったが、過去に一度だけ善行を成したことがあった。それは林で小さな蜘蛛を踏み殺しかけて止め、命を助けたことだった。それを思い出した釈迦は、彼を地獄から救い出してやろうと、一本の蜘蛛の糸をカンダタめがけて下ろした。
暗い地獄で天から垂れて来た蜘蛛の糸を見たカンダタは、この糸を登れば地獄から出られると考え、糸につかまって昇り始めた。ところが途中で疲れてふと下を見下ろすと、数多の罪人達が自分の下から続いてくる。このままでは重みで糸が切れてしまうと思ったカンダタは、下に向かって大声で「この蜘蛛の糸は己(おれ)のものだぞ。」「下りろ。下りろ。」と喚いた。その途端、蜘蛛の糸がカンダタの真上の部分で切れ、カンダタは再び地獄の底に堕ちてしまった。
無慈悲に自分だけ助かろうとし、結局元の地獄へ堕ちてしまったカンダタを浅ましく思ったのか、それを見ていた釈迦は悲しそうな顔をして蓮池から立ち去った。

出典 フリー百科事典『ウィキペディア』
https://ja.wikipedia.org/wiki/蜘蛛の糸